ICTSC2019 一次予選 問題解説: 外に出れません・・。
問題文
あなたは新しくルーターを購入しました。そして、新しく購入したルーターを自分の部屋に設置しました。
新しいルーターは、元々家にあったルーターの配下に接続されています。(2重ルーターの状態です。)
新しく購入したルーターに自分のPCを接続しましたが、なぜかInternetと通信ができません。
外部Internetと通信ができる状態にしてください。
条件
- 設定を変更できる機材は新しいルーターのみ。
ゴール
- 新しく購入したルーターの配下のPCが8.8.8.8とのping疎通確認が成功する。
各マシンの説明
情報
- 各マシンへの接続はVNCから可能です。
ルーター1
既に設置されていたルーターで本ルーターに接続された機器は外部ネットワークと通信が可能。
ルーター2
- IPアドレス:
192.168.0.102
- ユーザー:
admin
- パスワード:
password
新しく購入したルーターで本問題で設定変更ができる。初期状態でDHCPの設定のみ行われている。
※ルーター2はルーター1と異なるネットワークアドレスを配布します。
ubuntu
- IPアドレス:
192.168.0.103
- ユーザー:
admin
- パスワード:
password
ルーター2に接続されているマシンでIPアドレスは持っているが外部との通信ができない。
構成
トラブルの概要
- 新しく購入したルーター(ルーター2)の配下から外部に通信ができない。
解説・解答例
ルーター1は、Ubuntuに配布されているローカルアドレスをテーブルにもっていません。
そのため、Ubuntuのアドレスをルータ1に知らせてあげる必要があります。
方法は2つあります。
- 静的ルートをルーター1に記述する。
- ルータ2にNATの設定を行い、ルータ1が知っているアドレスに変換する。
本問題の場合、ルータ1へのアクセスができないため、
2のSNATが解法になります。
従って、ルーター2にSNATの設定をすることでルーター1はUbuntuへの経路を
理解できるため、疎通確認することができます。
コマンド
set nat source rule 1 outbound-interface eth1
set nat source rule 1 source address 192.168.2.0/24
set nat source rule 1 translation address masquerade
採点基準
原因の説明ができて5割。natを書いて疎通確認ができれば5割。
- 原因の説明
- ルーター1は、Ubuntuに配布されているローカルアドレスをテーブルにもっていない
- natしてないから。
- 疎通確認ができる
- SNATを記述する。(設定の差分を記述できていたらOK)
参考
- VYOS、NATの設定について: https://wiki.vyos.net/wiki/NAT